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2023年1月寒波

2023年1月24〜25日にかけて「10年に1度」と言われる寒波が襲来。鹿児島市吉野町も例に漏れず被害に遭いました。

寒波襲来の予報は1 週間以上前から出ていたので、暖房機がない私たちのハウスでは練炭を使った対策を行いました。このケースに練炭が2つ入り、長時間の燃焼が可能です。こちらはインターネットで北海道から取り寄せました。

努力と経費をかけた結果、標高230mほどの圃場周辺は-5〜-6℃まで下がり、練炭を焚いたハウス内でも-3℃ぐらいまで下がりました。ハウス端や練炭から離れた場所は凍ってしまいました。下の画像は25日の温度変化です。

見にくいですが、ラディッシュは凍ると葉が透けたような見た目になります。

パセリも凍り、茎がしなっと倒れてしまっています。凍った枝は縦に亀裂が入り、見た目を損ねたり病気が入りやすくなります。

ざっと50万円以上の損害でした。記録用として残しておきます。

ヒョウタンゾウムシとパセリの関係

当圃場はハウスを使った施設栽培です。連棟もありますし、独立しているものもありますが、1mほどの間隔を開けて25年ほど前に建てています。

このハウスに昔から一定数はいた「ヒョウタンゾウムシ」が数年前から大繁殖し、パセリの食害を受けています。

ここにはメモも兼ねて、ヒョウタンゾウムシとパセリの食害状況を載せます。

こちらは2022年2月中旬のパセリ畑の様子です。

後ろの畝を見るとパセリの株が見えない部分があります。これがヒョウタンゾウムシによる食害で弱ってしまい、腐れて処分したところです。目視で畑の40%がこのような被害で株がなくなりました。

日中は少し暖かくなってきたタイミングで一斉に成虫が土から這い出てきました。水やり用のチューブなどの下に隠れてしまい、パセリで薬は少ないため、根絶はできません。

這い出てきた穴。無数にあります。

そのままにしていると、次世代のゾウムシたちの数がもっと増えることは簡単に予想できます。物理的に数を減らす作戦に出ました。

手で簡単に取れますが、これが無数にいます。そしてずっと屈んでピンセットで取る体勢的にもきつい作業ですが、やらないわけにはいかないので、ひたすら心を無にして作業することになります。

このヒョウタンゾウムシの具体的な食害は

  • 幼虫時にパセリの根を食べ、弱らせて腐らせてしまう。
  • 成虫時にパセリの葉を食べ、規格外野菜にしてしまう。

この2点です。これさえなければ、まだ共存はできるかもしれません。

冒頭にも書きましたが、連棟だったり間隔が狭いので、ゾウムシの足なら簡単に移動できます。またハウス間にトラップをしたこともありましたが、思うような結果は出ていません。

他の作業もたくさんある中で、このような作業は経営上避けたいところですが、農場の状況や優先順位も考えて、今年はこの判断でした。

※名称をヒョウタンゾウムシに変更しました。

農業インターンシップを体験して

9月23〜25日までの3日間、農業インターンシップの受け入れで学生さんが農業体験に来られました。

今まで農業はほぼ未経験で、もちろんパセリやラディッシュの畑を見るのも初めてだったそうです。きっかけは「ご友人が農業体験をしてとても面白そうだったから」とのこと。農家としては嬉しいですね!

農業体験後に感想を聞いてみました。

  1. 1番楽しかった仕事は?

ラディッシュを収穫し、出荷する状態にまでした作業が楽しかったです。

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  1. 1番大変だなぁと思った仕事は?

季節や天候、虫の影響で、どれぐらい出荷できるか左右されることが、話を聞いていて難しいところだと感じました。

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  1. 研修で学んだことを今後どう活かしたいですか?

農業の現場を実際に見て、農家さんの思いを知れたことで、地域に密着できるような仕事がしたいと思うようになりました。

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  1. 感じた事や全体を通じての感想などをどうぞ。

減農薬・減化学肥料栽培を行われており、安心・安全なものをつくりたいという思いが強く伝わってきました。また、農業を行う上では、化学、生物、土壌、経営、広告、マーケティングなど、様々な知識が必要であることが分かりました。

作物の収穫から調整作業、出荷まで一通りの作業をしてもらいました。袋詰が終わったら満面の笑みでとても嬉しそうでした。

農業業界では普通の話題も、彼女には全く未知の世界でその都度メモを取る勤勉さ。とても真面目に頑張ってくれていました。

私たちも学生さんから違う視点を教えてくれると学びがあります。お客様がどんな事を考えているのか、どういったものを求めているのか客観的に見ることができるからです。

今回の農業インターンシップは あい旅 さんからの斡旋で実現いたしました。私たちもとても貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。お問い合わせは あい旅 までお願いいたします。

2021年8月の長雨、作物への影響

記録として8月の長雨について書いておきたいと思います。

それまでも朝や夕方にスコールのような通り雨が降ることはありましたが、2021年8月11日〜20日ぐらいまで梅雨末期のような豪雨が鹿児島市吉野町には降り続けました。

2021年の季節の移り変わりは例年より様子が違って、5月GW直後からの梅雨入り、6月は晴れる日もありましたが、少し梅雨明けが早いぐらいで例年以上に降水量がありました。

おかげでメイン作物のパセリの生育が悪く、そのまま真夏の暑さになり根が弱り、また害虫ヤサイゾウムシの幼虫の食害もあり、半分近くの株が枯れてしまいました。

そしてお盆向け出荷でバタつく11日頃から、線状降水帯の影響でずっと雨が降り続く日々が始まります。

昼間なのに夕方かと思うほど暗い時間もありました。その影響で今度は8月上旬に植えたラディッシュの生育が悪くなります。

日照不足でヒョロヒョロ。ある程度大きくなれば膨らみますが、それでも綺麗な丸形にはなりません。

うちだけではなく、地元地域でよく栽培される軟弱野菜(小松菜、水菜、青梗菜など)や他の作物も日照不足、病害虫で良い物が出来にくくなり、野菜の高騰へと繋がりました。

8月末現在、ほうれん草や水菜などはスーパーで298円税抜、小松菜でも180円前後だったり、量が少なかったりしています。

ニラは少しお安く、パセリはほぼ横這いです。

自分にできること

80〜90年代、毎週楽しみにしていたちびっ子の私にとって、今朝の訃報は個人的にかなりショックでした。

私にできること、今できること。継続してやっていけること。

そんな事を考えながら仕事をしていました。種まきをしました。未来を見ようと。

海外との流通、人の行き来が制限されている中で、食糧をしっかり提供できるように。

微々たる量ですが、農家としてできる事をしっかりやっていく次第です。

パセリシールも作ってみました

ラディッシュシールに引き続き、パセリシールも作りました。

こちらにも簡単に食べる方法など載せてみました。

パセリは他の野菜の中でも栄養豊富な野菜なのでぜひ食べていただきたいです。

今後も内容をブラッシュアップしていく予定です。

9月3日付 南日本新聞に取り上げられました

9月3日付 南日本新聞に当圃場で

栽培中のハンダマが取り上げられました。

ハンダマ収穫始まる




ハンダマは熱帯アジア原産で葉の裏が紫色をした葉でこの紫色はポリフェノールです。

抗酸化作用が期待され、鉄分・ビタミンA・カルシウム・マグネシウム・ナトリウムなどを多く含みます。


さっと茹でるとぬるぬるした食感になります。

これを活かした食べ方を後日ご紹介いたします!